予想通り、ユキの部屋には麗奈がいた。
麗奈は身体をあらわにしたままユキの部屋へと飛び込んだのだった。
「えっ…何…?!」
麗奈は肩を震わせながら「秋也クン…に傷つけられたの…お願い、アタシを慰めて…」と言った。
麗奈にしてみればこれはユキを誘惑するための演技だったのだろう。
でもユキはそうは受け取らなかった。
「えっ…秋也に?! …どういうこと…?」
『ガチャッ…キィ…』
部屋の鍵が開けられた。ドアの向こうには真っ青な顔をしたユキがいる。
「ユキ、っお前、無事か?」
「…………」
「ユキ、なんで黙ってるんだよ」
「……シュウ、ヤぁ…。ねぇ、秋也?秋也、ボクを裏切ったんだ?」
「何意味の分からないこと言ってんだよ!」
「秋也、やっぱりボクじゃダメだったんだ…」
「おぃ、ちょっと何言って…!」
ユキの手にナイフが握られていた。
「もう、裏切られるのはたくさんだよ」
『ギリッ』
鈍い音がして、ユキの手から赤い液体がにじみでている。
『ギリギリッ』
ユキはさらに強くナイフを握りしめる。
「ユキ!やめろ!離せ!」
「うるさい離せ!」
『ガスッ!ガスッ!』
ユキはナイフを何度も足に突き立てた。
「やめろーーーー!!!!」
やっとのことで俺はユキからナイフを奪い取った。しかしすでに部屋は血まみれだ。
「はぁ、はぁ、っにすんだよ!邪魔するな!」
ユキはナイフを取りかえそうともがく。
「どうしたんだよ!何があった?」
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